music of volumes no.12



music of volumes no.12





miss-direction
(composition for group improvisation)






指定

1:
演奏者は、通常どおりの自分自身の演奏を模倣すること。あるいは、いつもおこなっている即興の演奏を、そのまま、自覚的に演奏すること。




2:
演奏者は、演奏に際して、あらゆるミスをみのがさない審判員が存在すると仮定すること。あるいは、いつもどおりの演奏に際して、なんらかのミスを犯した場合、それを批判する人物が、会場内もしくは演奏者内にいると仮定し、その仮定のもとで演奏をおこなうこと。




3:
そのうえで、演奏者は、演奏中に、かならずミスを犯すこと。それは一度おこなったら、つづけて、以後の演奏終了まで、そのミスを繰り返すこと。もしくは、一度ミスを犯したら、その後のミスは異なる種類のものでもかまわない。




4:
演奏中には、45分間程度の、あらかじめ録音ないしプログラミングされた低周波のサイントーンを流しておくこと。その担当は、会場運営者もしくは企画立案者がおこない、演奏者による演奏が短時間でおわっても、あるいは45分を過ぎる長時間にわたっても、45分間はそれを維持し、経過したら音をきること。




5:
観客は、45分がすぎたら、席をたつこと。席を立ったのち、会場をでるか、会場内を観察するかは、観客個人にゆだねる。





*演奏の音の大小は、ここではとわない。
*できればこの演奏は、インターネット放送で撮影配信される状態でおこなわれることがのぞましい。
*演奏終了のタイミングは、各演奏者・観客・会場運営者およびインターネット放送担当者による合議で決定することがのぞましい。